家づくりで失敗しないために~理想と現実の歩み寄りが大切です!
一世一代の家づくり!となれば、「こんな生活がしたい!」と憧れや夢、理想を膨らませるのは当然のこと。
しかし、その理想が、現在の自分自身の生活とかけ離れたイメージだった場合、どうでしょうか。
実際に完成した理想の住まいで、果たして何十年と暮らしていけるでしょうか。
家づくりにおける失敗の理由、そのひとつには、理想と現実の差が大きく関係しています。
では、その差をどう埋めるのか。
今回は、住まいと人との関係性にフォーカスし、失敗しないための家づくりについて考えてみましょう。
現実とかけ離れた理想を思い描いてしまう。
家づくりに憧れを持つのはもちろん大切なことですが、それが現在の自分自身の生活とはかけ離れているにも関わらず、「みんなそうしているから我が家にも合うはず」、「こんな暮らしが理想的」と思い込んでしまう場合があります。
例えば、以下のような思い込みです。
- 開放的な吹き抜けを設けた大空間のリビング。そこには大きなソファがあって、暖炉もあって、ソファに身を沈めてゆっくり読書をしたい。
- 窓辺には花を飾れるよう出窓にして、トイレもおしゃれにしたいから、雑貨を飾れるニッチをつけて…。
- 休日にはテラスで子どもと一緒にバーベキューをしたいな。
- 寝室にはロフトをつくって、書斎や隠れ家的な空間として活用したい。
- ものをなるべく外に出したくないので、収納スペースはしっかり確保したい。
自分自身の生活に必要なモノを見極めることが重要。
では、先ほど挙げた具体例を現実の生活と照らし合わせてみましょう。
例えば、吹き抜けは開放感や自由を感じさせますが、これまで天井の低い家に住んでいた場合、いきなりの違いに、慣れるまで時間がかかるかもしれません。
また、バーベキューをよくしている人なら問題ないですが、「家を建てたことをきっかけにチャレンジ!」という場合は、いざやってみたら自分たちはインドア派だったんだ、なんて気づいてしまうことも、無きにしもあらず!?
すべてにおいて言えることですが、大切なのは、自分たち家族の生活にそれが本当に必要なものなのか、立ち止まって考える時間を持つことです。
今、流行っている生活スタイルが全ての人に合うなんてことはあり得ないので、まずは自分自身の生活スタイルを振り返ってみてください。
遠くのカッコいいデザインより、近くのリアル。
日本の学校では住教育をしないため、住まいに関しては本や雑誌などの媒体から入手する情報がほとんどだと思います。
特に近年はインターネットの普及により世界中の情報が入ってくるので、何を信じて家づくりに活かしていくのか。
その取捨選択が本当に難しい時代です。
デザインのカッコいい家、住み心地のいい家、家事動線の便利な家、ゼロエネルギー住宅など、さまざまな切り口がある中で、自分たちに合うのはどんな家か。
最終的には、自分が家を建てる予定のエリアにある、現実的にイメージしやすいモデルハウスなどを実際に見て、体感することが大切だと思います。
理想と現実を踏まえて、住まいと人との関係を良好に。
家づくりにおいて大切なことは、「住まいと人の関係」。
背伸びをしてカッコいい住まいに合わせようとするのではなく、お互いが歩み寄ることで無理なく叶えられる理想の暮らしを目指して。
自然体の家づくりを考えてみませんか!