親世帯とのちょうどいい距離感って?実は近居が支持されるワケ。
子育て真っ只中のご夫婦が住まいを考えるとき、最近話題になっているのが親世帯との「近居」です。
国土交通省が定める「近居」の範囲は「車や電車で1時間以内」としていますが、一般的には親世帯と子世帯が必要なときに気軽に行き来できる範囲で暮らすイメージです。
では、親世帯の近くに住むことでどんなメリットがあるのでしょうか。自分たち家族にあった距離感とはどのくらいなのか…。
今回は「近居」について考えてみたいと思います。
同居か別居か。その間をとって近居の選択肢。
結婚して世帯を持つと、「ゆくゆくはマイホームを」と考えますよね。
その際、同居か別居か、親世帯との距離感は重要なポイントです。
「お互いのプライバシーをある程度保ちたい」「家計や家事の負担はできるだけ減らしたい」と考えると別居の方がいいように思えますが、全く離れて暮らすのも…。という場合に近居という住まい方があります。
実際、程よい距離でお互いの生活を尊重しながら暮らす近居は、若い子育て世代のママさんからの支持も高まってきているんですよ。
育児に仕事、忙しいママたちが近居を選んでいます。
近年、若い子育て世代に近居が支持されているのは、共働き家庭が増えていることも理由の1つではないでしょうか。
待機児童の問題や小学校の学童保育の預かり時間など、働くママが育児と仕事を両立するためには、クリアしなければならないたくさんの問題があります。
そんなとき、親世帯が近くに住んでいたら、保育所へのお迎えや子どもの急病時のサポートも期待できますよね。
そして何より、頼りになる存在が近くにいてくれることは、精神的な安心感にも繋がると思います。
また、子どもにとっても、親以外の大人と接することは情操面の成長にも繋がるようですよ。
無理しない孫育て。近居は親世代にとっても理想的?
「親世代には同居が1番喜ばれるんじゃ?」と考える方もいると思いますが、親世代と子世代では生活時間やスタイルが異なるので、実は「同居より近くに住んでもらう方がいい」という声が結構多かったりします。
いくら孫が可愛くても毎日一緒では疲れてしまうという親世代も、「会いたいときに会える」距離に住んでいれば、無理しない範囲で孫育てに関わることができますよね。
子世帯に育児と家事の負担を軽減できるメリットがあるように、「何かあればすぐに駆けつけてもらえる安心感」など、親世代にとっても「付かず離れず」の近居はメリットがあると言えます。
しかし、親しき仲にも礼儀あり。
近くに住んでいるからこそ、家族の関係が悪化してしまうことのないよう、日頃から気遣いと感謝の気持ちを持って良い関係を保ちたいものですよね。
また、近居できない親への配慮も大切。近居している親世帯だけと近い関係になることのないようにしたいですね。
お互いのニーズを満たす近居はこれからの暮らし方に。
子育ての助けが欲しい小世帯と、孫と過ごし、老後の安心を得たい親世帯。
双方のニーズから生まれた近居という居住スタイルは、全国的なスタンダードになりつつあります。
お互いが気を遣わず、ストレスを感じることなくちょうどいい距離感で支え合えること。
そんな理想の暮らしを可能にする近居。家づくりを考えるときには、ぜひ一度ご家族で話し合ってみてくださいね。