子育て世代はチェック!家族の絆を育む住まいの鍵は間取りです。
小さいうちはリビングで家族みんなで過ごすのが当たり前だったのが、思春期になると、会話が減ったり、「ただいま」も言わず自室にこもってしまう。
なんて悩みを抱えるご家庭も多いかと思います。
お子さんの成長を嬉しく思う反面、やっぱりコミュニケーションが減ってしまうのは寂しいですよね。
では、家族のだんらん時間を生むためにはどうすればいいのか。
そこで今回は、家を単なる場所ではなく「家族の絆を育む場所」として考えた上で、間取りを決める時に注意したいポイントをご紹介します。
子ども部屋を「こもり部屋」にしない工夫。
Point.1:リビング階段で顔を合わせるタイミングを増やす 。
誰にでも訪れるであろう思春期や反抗期。
親の顔を見るのも嫌になったりと難しい時期ですが、その備えとして、自然と顔を合わせるような動線をつくっておくことが大切。
玄関と子ども部屋の行き来だけで「いつ帰ってきたのか分からない」なんて寂しい事態をなくすためにも、有効なのがリビング階段です。
リビングを通らないと2階の自室に行けないような動線にすることで、帰ってきたことが分かりますし、コミュニケーションもとることができますね。
Point.2:子ども部屋をリビングの近くに配置。
子ども部屋は2階に置くというのが一般的になっていますが、平屋住まいも増えている近年、リビングの近くに子ども部屋を配置するのもいいと思います。
子ども部屋が2階にあると、「こもり部屋」になる心配がありますから、それも防ぐためにも。
子ども部屋はリビングを通る動線上が理想です。
最低限のプライバシーは保ちつつも、日常的に会話があり、友達が遊びに来た時も挨拶できるくらいの距離感でいたいものですね。
Point.3:居心地が良すぎる子ども部屋はNG!?
ベッドや勉強机は最低限必要ですが、テレビ、パソコンなど環境が整いすぎるのは考えもの。
子ども部屋の居心地が良いと、外に出たくなくなり「こもり部屋」になってしまう恐れが…。
ですから子ども部屋はなるべくコンパクトに、置くものは最小限に留めておきましょう。
テレビやパソコンは家族の集まるリビングに置いておくと、「テレビを見るのはリビング」など習慣付けることができます。
くつろぎたくなるようなLDKづくり。
Point.1:キッチンもコミュニケーションの場所。
住まいを設計するとき、私たちもお客様から「料理をしながら家族を見守ることができるようにオープンキッチンにしたい」という声をよく耳にします。
今やキッチンは料理をする場所というだけでなく、「家族のコミュニケーション」の場所でもあります。
ですからオープンキッチンや、キッチンの対面にカウンターを備えるケースが増えているのでしょうね。
住まいの中心として、ダイニングキッチンは重要な役割を担っています。
Point.2:固定概念にとらわれない、家族のスタイルに合ったリビングを。
一般的なリビングといえば、大きなテレビやソファが置かれているイメージではないでしょうか。
しかし、その固定概念に流されるままにリビングをつくってしまうと、実際に暮らしてみたときに居心地の悪さを感じたり…、という事にもなりかねません。
リビングは家族でくつろぐための場所なのに、過ごしにくかったら本末転倒ですよね。
そこで、まずは家族でくつろぎのスタイルについて話し合うことをおすすめします。
例えば、ソファではなくリビングの一部に畳を敷いてごろ寝できるようにしたり、リビングの片隅に本棚を置いて読書スペースやパソコンコーナーを作ったり。
それぞれが別のことをしながらも、同じ空間にいることが自然に感じられるような空間をつくっていくことが大切だと思います。
キーワードは「家族の気配」と「リビングの居心地の良さ」。
家族の絆を育む家づくりは、いつも家族の気配を感じられるように間取りを工夫することからはじまります。
そして、ゴロゴロ、のんびりしたくなるリビングづくり。
家族が集まるパブリックスペースを快適に整え、親子で生き生きと暮らせる住まいを実現しましょう。